千葉県の災害対応に関する要望書 | ちば自民党

千葉県の災害対応に関する要望書

千葉県の災害対応に関する要望書

千葉県知事 熊谷 俊人 様

令和5年11月1日
自由民主党千葉県支部連合会

要望書

 令和5年9月8日の台風第13号の接近に伴い、線状降水帯が発生するなど、県内各地で記録的な雨量が観測され、広い範囲で甚大な被害が生じた。

 我が党では、県内各地に甚大な被害をもたらした、令和元年の房総半島台風等に際し、県執行部に対して、89項目にわたる申入書を提出し、県民の生命・財産を守るため、積極的な取組を進めてきた。

 これまで、県執行部においては4年前の令和元年房総半島台風等の教訓を踏まえ、発災時における初動体制の確立、河川の河道拡幅、調節池の設置といった基盤整備などに取り組んできたところであり、今回の大雨では、速やかに災害対策本部を立ち上げ、情報収集や人的支援など、迅速に対応したものと認識している。

 しかしながら、これまでにない記録的な大雨に起因して、浸水による道路・河川などの公共土木施設、農地や林道、社会福祉施設などの被害に加え、鉄道軌道敷の崩落などが発生し、災害対策の向上に不断に取り組む必要性を再確認したところである。

 風水害が激甚化・頻発化する中、今後も想定される災害に的確に対応し、県民の生命・財産を守るため、次の事項について要望する。

 

[要望事項]

〇公共土木施設の災害復旧及び市町村への支援について
 今回の大雨により被害を受けた、道路、河川などの公共土木施設の災害復旧を速やかに実施すること。また、被災した市町村の公共土木施設の早期復旧のため、必要な技術的支援等を実施すること。

〇農地・農業用施設や治山・林道施設等の災害復旧について
 今回の大雨により被害を受けた、農地・農業用施設や治山・林道施設等の災害復旧事業を速やかに実施すること。

〇防災・減災、国土強靭化の推進について
 今回の大雨により、県内各地において、冠水や土砂崩れ等により道路の通行止めや河川の氾濫、護岸崩落、農地被害等が発生したことから、流域治水の観点を踏まえた河川整備や水田を利用した対策、道路ネットワークの機能強化、土砂災害対策、農地防災対策、治山対策などのハード対策に加えて、河川水位情報の充実等、水防体制の強化などのソフト対策についても今後一層の推進を図ること。
 このほか、災害ハザードエリアからの移転に関し、小規模の移転を可能とする制度の拡充について国に支援を求めること。

〇市町村の災害廃棄物処理への支援について
 県が調整役となり、県内他市町村や処理業者の協力を得て、被災市町村の災害廃棄物処理の支援が行われたが、処理費に係る負担についても軽減を図るため、国の嵩上げ措置が行われない場合の支援を検討すること。

〇地域鉄道事業者の災害復旧に向けた取組への支援について
 地域住民の生活や観光振興に不可欠であることから、被災した地域鉄道事業者が一日も早く復旧できるよう、関係市町村と連携して、事業者の災害復旧への取組を支援すること。

〇被災した観光業への支援について
 今回の大雨で甚大な被害を受けた養老渓谷温泉をはじめ、大きな影響があった地域に県内外からの観光客を誘致するため、積極的なPRや誘客の取組を実施すること。
 また、被災した地域における主要観光スポットの1つである粟又の滝遊歩道について、早期の復旧に努めること。

〇被災した中小企業者等への支援について
 資金繰り支援として実施するセーフティネット資金や利子補給事業について、被災した中小企業者が有効に活用できるよう、しっかりと周知を図ること。
 被災した中小企業者からの相談にしっかりと対応できるよう、伴走支援体制の充実を図ること。

〇社会福祉施設等の災害復旧について
 浸水等により施設等に甚大な被害を受けた社会福祉施設等について、復旧に要する負担を軽減するため、災害復旧費の補助等を速やかに実施すること。

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