政策報告 | ちば自民党

政策報告

平成十六年五月三十日

第四十七回定期大会

政務調査会長 宮内三朗

 私は、当面する政策の大要を述べ、皆様のご賛同を得たいと存じます。

 本年度の政策活動の目標は、「主体性を発揮し、真の地方の時代『先進県ちば』を創造しよう」であります。

 わが国の社会情勢は、経済の拡大を前提とした一律な発展社会から、真の競争が求められる社会に転換してきています。これまで享受してきた有利な条件に甘えることはもはや許されない状況にある本県も、そのあり方の見直しが求められています。実際には、大胆な質的転換が必要とされているのであります。

 県政運営上、今まさに必要なのは、抜本的な財政手法の転換であり、今日まで培った県勢を活かしつつ、確固たる将来展望のもとで、いかに効果的かつ独自性を打ち出せるのか、それこそが新時代の千葉県再生であります。

 わが党には、今、県政全般にわたる政策・方向性の厳しい精査、すなわち、真の責任政党としての明確な姿勢が求められています。

 これは、より一層複雑・多様化する県民ニーズの的確な把握と実現に努めつつ、本県の将来展望を切り拓いていかなければならないということであります。

 わが党は、知事を擁立する与党ではないものの、県政においては依然として確固たる責任政党であります。したがって、特に議会活動からの責任ある県政推進のため、今後とも、議会の重要性を発揮し、一層の活性化により、執行部と議会との新時代を創造して行きます。

 さて、県財政は、平成十四年度一般会計決算が四十六年ぶりに赤字となり、十五年度収支見通しについても、十四年度の八十二億円の赤字を受けて、二月補正予算段階では九十七億円程度の財源不足が見込まれているなど、まさに財政再建団体への転落回避のための瀬戸際ともいえる、ぎりぎりの状況下での予算編成であります。

 そのため、県は、部局主体の予算編成とした「枠配分方式」とともに、「2004年アクションプラン」と予算編成の連動による施策と予算の一体性強化を採ってきました。また、事務事業見直しによる「財政の健全化」や、市町村、民間の主体性や活力を活かした「予算の質的転換」によって、かろうじて予算編成が可能となったとしています。

 こうしたなかで、わが党は予算編成に対して、移動政調会・各種団体の要望や日常活動を集約・精査し、さらに項目を特に厳しく絞り込み、約二百八十項目の要望を提出し、折衝を重ねました。なかでも、最終的に、「私立学校経常費補助」をはじめとする十二項目を最重点として、そのすべての実現を図ったところであります。

 しかしながら、平成十六年度当初予算は、財政健全化債の発行や公債費の満期一括積み立ての一部繰り延べなど、将来に負担を残す財源対策により成立したものであります。

 激変が続く時代の趨勢のなかで、本県が直面している厳しい財政状況の克服と新しい時代の社会システム構築という大きな二つの命題に対し、わが党は、的確な政策の選択により、地方からの構造改革を進めていく決意であります。この実現こそが、地方自治に求められる真の主体性、真の「地方分権」の推進であることを、わが党は宣言いたします。

 責任政党を自負するわが党は、今後とも、その使命を十二分に認識し、従来に増してのよりきめ細かな県民対話による要望・ニーズの把握に努め、そのうえで、将来を見越した的確な政治の指導力を発揮することにより、時代を見据えた政策の立案・実行に努め、地方の時代・分権時代にふさわしい、バランスがとれ、真に全国をリードする「先進県ちば」づくりのため県民とともに邁進するものであります。

 みなさまのご支援、ご協力をお願いし、政策報告といたします。

第47回県連定期大会