第53回定期大会 ゲストスピーチ | ちば自民党

第53回定期大会 ゲストスピーチ

自由民主党幹事長 大島理森

【大島理森】 来賓もれはございませんか。こんにちは、大島でございます。今日は、53回の千葉県連大会にお招きを頂きました。618万の県民のリーダーであります森田知事を初め、御来賓の皆様方がこうしてお出でを頂き、森会長の下で、このような大会を開かれますことを心強く、また、本当に感謝を申し上げたいと思います。

 私たち自民党は、健全な日本を作りたいと思っております。健全な民主主義が必要です。健全な財政政策が必要です。健全な経済成長政策が必要です。そして、健全な福祉政策が必要であり、健全な外交安全保障の政策が必要だと思います。7か月間、民主党の姿を、政権を見ておりまして、先ほど森会長が縷々お話をされました。民主主義の基本は、寛容と公正さがなければ民主主義は破壊していきます。見事に民主党は破壊をしました。独善で、そして、ある法律や憲法の解釈をひとり勝手に解釈し、政治の進め方そのものが自分たちの自分たちによる自分たちのためだけの政治運営をずっと続けてまいりました。

 先般、こういうことがあったんです。私は、政治家の人が、私自身も含めて大変に心配をしているところがございます。先週、浜田さんが、今、国会対策の委員長代理をやっておられますが、財政金融委員会で徳之島の徳田先生が質問に立った。あの普天間の問題を徳之島に持ってくる。こういう質問をして、これは徳之島の島民の皆さんの意見は反対だと、こういう趣旨の話をしたら、民主党の議員のヤジが、何を言っているんだ、おれのところだって持ってきたいぞ。徳之島の一部で欲しいと言っている人たちがいるぞ。にやにやにやにや笑って質問に対してヤジをしたと。私は、その話を徳田さんから伺い、怒りにも満ちたその思いでその報告を伺いました。人の議論、人の意見というものは、しっかり聞いた上で反論しなきゃなりません。ましてや、その日本の外交安全保障という問題について、にやにやして冷やかしでヤジを飛ばすなんていうことは、真剣味も、その地域の人たちの苦しみも分からない、そういう民主党の新人議員のあり方に本当に危機すら感ずるんです。

 先般もあったじゃありませんか。民主党の執行部批判をしたら、おまえはクビだと言われた。御当地の先生でしょう。もし我が党でそんなことが起こったら、何人もクビにしなきゃならんような状況が自民党の中にあるような気が、皆さんから見ればすると思う。リーダーの役割というのは、人の意見を聞いて、そこで良き方向性を出すことなんです。健全じゃありませんよ。数をもって、どんどん、どんどん、どんどん、子ども手当でも何でも進めていく。

 鳩山総理の言葉、昨日言ったことと今日言ったことが全く違う。高速道路が6月から高くなります。高くした分、何をするかといったら、今度は、高速道路の建設費に使うというんです。コンクリートから命じゃないんですかと聞かれたら、大事な命を守るコンクリートは使うと。5月まで普天間基地はちゃんと移設先を決めますか。3月までちゃんと案を出しますか。これもまた、腹案はあると言うんです。健全な民主主義というのは、言葉に責任を持つことであり、多様な意見をきちっと聞くことであり、オープンでいろんな意見を堂々と受けることですよ。それには、民主党が政治運営をする、健全な政治運営はできません。だから、ストップさせなきゃいけません。我が党にはできます。健全な財政、子ども手当のために子供に借金を残していいんですか。本当に子育てを必要とするならば、多分、森田知事も市町村長の皆さんも議員の皆さんも、今、待機児童で苦しんでいる、そういう親御さんのために、保育所の充実や保育所の皆さんの待遇を改善することのほうが本当の子ども手当ではありませんか。来年から、また倍にしてばらまくと言うんです。財源なしにそんなことをしていいんですか。結局は、子供たちにその借金のしわ寄せが行くでしょう。未来と今に均衡を持った財政を考えなければなりません。それが健全な政策だと私は思います。

 健全な成長、それは、バブルのような経済成長ではなくて、やっぱり安定した成長戦略を持ち、そして、成長とともに安定した分配を作らなきゃなりません。成長と分配の均衡というものを考えていかなきゃなりません。私たちはやれます、やります。もちろん、その中には環境という問題もしっかりと位置付けなければなりません。さらに、福祉というものを考えたときに、中央政府が皆さんの、国民の皆さんの家計に直接金をばらまくような政策を打っていったら、制度としてやったら、それをもう、やめるということは大変なことになります。我々は、健全な福祉を考える、根本理念はこうです。自助、共助、公助です。この中に新しい福祉政策をきちっと出します。今日、新党を作るそうですが、与謝野さんがこの間までやっていたチームで、若い人たちが作ります、ちゃんと。健全な福祉政策を作ります。

 世界の中に共に歩まなきゃなりません。千葉県は日本の国際社会の玄関です。世界と共に歩んでいって、責任を持って、世界に対して、また、私たちは堂々とものを言える、これも健全な外交と安全保障が必要でありましょう。地方、地域、言葉は地域主権。言葉じゃ、もうないんですね。地方政策において一番大事なのは何か。そこに住んでいる人の心を通わせることでしょう。ダム。マニフェストに書いたから、いきなりやめる。羽田をハブ空港にする。森田知事や県民の声を聞かずに、いきなりぶち上げる。そんなことで、本当の地方自治、地方の発展は温かさがあるんですか。心を通い合わせて話をさせて、国としてはこういう政策だがどうだろうかと言って対話をしてまとめ上げていく。この構えと精神がなければ、かっこいい、地方主権という言葉を民主党が言ったって魂が入っていません。

 こと、さように、私たちは今、目指すものは健全な日本です。ところが、この何か月、不健全な日本を作ろうとしている民主党政権にストップを掛けなきゃならんのです。この危機をこれ以上進めちゃいかんのです。ですから、その危機感が、今、我々の中に、本当にしっかりと現実化させるためには、森会長がお話しされた今度の参議院選挙でストップ・ザ・民主党、そして健全な日本を作ろう、これが自民党の我々の役割であるという思いの中で今おるところでございます。

 先ほど、原点に返れ、御忠告を頂きました。新しい綱領も作りました。その中に、元気と誇れる日本。自主憲法の制定という言葉も、きちっと私どもの新たな使命として書かせていただいているところではございます。新しい綱領も作り、新しいメンバーがたくさん今度の参議院選挙で出ております。そして、公募という制度でも、本当に多くの若い人たちが自民党の新しい力として参加していただく選挙になりました。森会長がお話しされました。我々に足らざるところは、目線が同じでなかったというところである。ですから、谷垣総裁は、全県を9月から歩いておられました。やっぱり、私たちを支えていただいているのは皆さんです。この地域の支部の皆さんです。そこをしっかりと感謝しながら、その声を頂いて、ふるさと対話というものもさせていただきました。150回ぐらい、もうやっております。その中には、元総理である麻生先生も森先生も、みんなで参加していただいているんです。若い人たちも行っております。

 2日前に選対本部というものを作りました。これは、今までのような充て職の選対本部ではありません。そこに次の日本を政権力として示せよというネクスト・ジャパン政権力会議というものを作りました。松野さんを初め、ここにおられる先生方も参加していただきます。自民党の人材力を見ていただこう。すべての世代において、とりわけ新しい力を日本国民の有権者の皆様方に見てもらおうと思って、そういう組織も作って、いよいよの戦いになったのであります。

 森会長にお願いし、椎名先生にも御理解を頂き、この大千葉。知事から伺いましたら、人口が増えているところが多い。今や関東の中でも有力なる、いや、日本の中でも最も潜在的力のみならず、大きな力を持ってきた千葉県、そして千葉県が抱えているこの様々な問題は、実は日本が抱えているすべての問題を千葉県の県政の課題として持っておられると思われます。ですから、この千葉県から、何とか2人の選挙区候補者を出していただけないかと、こうお願いをし、そして、県連の皆様方の御理解も頂き、椎名先生はもちろん現職でありますから、まずは公認させていただいた後、御本人はこの県の御出身ということで猪口邦子先生にも決意をしていただき、この千葉県で立候補していただくことになりました。さらに、比例候補として臼井先生も決意をいたしました。もちろん、比例の代表の先生方は三十五、六名、私どもは目指したいと思っておりますが、もう少し行くかもしれません。しかし、地域の臼井さんでございます。この行方が私は日本を健全にするエネルギーになる戦いであり、そのために自由民主党が再生できる戦いであり、民主党のあの危機を招いた政治にストップを掛ける戦いであると、このように、重点区として本部として考えてまいりたいと思っております。

 今日は、様々なこれから御議題があって、それらの決定をされるかもしれませんが、狙いはただ一本そこにある。この決意を党員・党友の皆様方が改めて御確認を頂き、是非、参議院選挙に向けて、皆さんのお力を、お心を、そして御教導を頂き、すなわち、そのことが千葉県の発展であり、日本の健全な姿をつくることであるという御決意をしていただければ有り難いなと、こう思ってまいったところでございます。

 皆さん、どうぞ、そういう政治状況の中で、自由民主党、本当に多くの人材がおります。細川内閣ができて私どもは野党になりました。私自身は、そのときの副幹事長をやっておりました。たくさんの政党ができました。太陽党という名前を付けた政党もあった。その次にはお月さんの党が出てくるかなと思ったら、さすがにそれはありませんでした。そういう歴史を踏まえて、今、自民党、民主党、公明党という、そういう政治の状況に変遷をし、学んできたんです。政権交代という歴史的な事実を私どもは受け止めます。それが日本の民主主義に新しい緊張感を生み、そして、お互いに切磋琢磨して、まさに我が党の綱領にある、政治は国民のもの、この原点に立って日本の民主主義が発展し進展していくなら、それも歴史的な事実だろうと受け止めなければならんと思います。しかし、我々が学ばなきゃいかんのは、政界再編のゲームじゃないんです。必要なのは、国民の皆さんのために政策を磨き切磋琢磨し、そして頑張ることだと私は思います。それは、経験者であるから申し上げたいのであります。今、私たちはそれが故に、あの衆議院選挙で頂いた厳しい国民の皆さんのお声を忘れることなく、しっかりと改革改善をしながら、党改革を行いながら、健全に日本、健全な千葉が発展をするための政党にしっかりとつくり直し、信頼を頂くことだと、こう思っております。

 どうぞ、今日の大会が一層そういう目標に向かう確かな前進になりますことを心から御期待を申し上げ、また、千葉県連、本当にすばらしい県連の歴史を持っております。活動を持っております。ますますの御発展と参議院選挙の必勝を心からお願いして、ごあいさつを終わります。おめでとうございました。(拍手)

第53回県連定期大会