第53回定期大会 党情報告 | ちば自民党

第53回定期大会 党情報告

幹事長 田久保尚俊

党情

 平成21年4月25日の第「52回定期大会」以降の党情については、以下のとおり。

 ◆組織について
   支部の構成は、地域支部66、職域支部36、衆議院選挙区支部11、参議院選挙区支部3の計117支部。

 平成21年度在籍党員数は、前年度比1,968名減の18,038名。

 昨年度も、支部党員50人以上の徹底、職域党員の増強・定着などを重点として党員獲得を展開してきたが、全国的な党員数低迷のなかで、約一割の減少となった。人口全国第6位の618万県民の本県としては、党員数の低迷は誠に残念な結果である。

 新たに、当面の党員目標数として、議員関係で15,000名、支部関係で15,000名の計30,000名党員をめざし、党員獲得、定着の運動を展開していく。

 また、平成の市町村合併は一段落し、千葉県の市町村は、36市17町1村の54と、長く続いた80市町村から約三分の二となった。支部の改廃や、市町村数減少と併せ、同議員の大幅な減少から、これまで、政治情勢の変動のなかでも党の基盤を地方が強力に支えてきた体制の再構築も大きな課題となっている。  これら新たな課題に対して、将来を見据えた的確な体制整備の道筋をつけることが、現在、喫緊かつ最大の課題である。

 ◆大臣就任について
   昨年7月2日、麻生内閣において、 林 幹雄 衆議院議員が国務大臣 国家公安委員会委員長に就任した。

 ◆選挙について
   昨年8月30日、第45回衆議院議員総選挙が執行された。それまで、総理大臣の度重なる交代や党内からの不協和音など、わが党に対しての風当たりの強さが増してくる状況下で、長い間いわゆる選挙の足音が聞こえるなかでの7月21日の衆議院解散であった。

 解散から公示までも最も長期間であったこの衆院選に、千葉県連は全13区に現職候補を擁して選挙戦に臨んだ。戦いは極めて厳しいもので、結果、全国的にも歴史的大敗であった。

 千葉県は、11区の森英介君、12区の浜田靖一君の2名が小選挙区当選、また、3区の松野博一君、7区の斎藤健君、10区の林幹雄君の3名が比例復活当選の計5名と大幅に議席を減らした。

 結果、わが党は、国政選挙において、参議院議員通常選挙、そして今回の衆議院議員総選挙と続けて大敗し、完全に政権を失った。

 繰り返された人事における党内抗争や派閥丸出しの密室談合、また、一体感に欠ける発言の数々と、結果としてでもある首相の首をすげ替え続けたことは、社会経済情勢の大幅な変化のなかで、輻輳する国民のニーズや感覚とまったく乖離した内向きの姿勢として写り、結果として国民から決定的に見放されたものである。

 わが党は、民主党に「政策」で負けたのではなく、民主党そのものに負けたわけでもない。わが党の理念や政策が根本的に間違っているわけではない。しかし、長期政権のためのおごりや必要な教訓の学習能力の欠如、旧態然とした人事配置や党運営など、激変している社会経済のなかで、まさに、わが党自身が方向を失い、信頼を失ったのである。

 今、野党になったわが党に対しても、特に政策面での期待は依然として高水準である。わが党は今こそ、特定の勢力に偏らない本来の国民政党としての立場を明確にし、新しい真の保守政党としての確かな将来ビジョンを提示し、同時に、わが党の本来の姿である地域の第一線における地道な活動とニーズの把握、そして政策の普及に努め、一日も早い政権奪還をめざさなければならない。

 また、小選挙区制での衆院選は、前回・第44回と今回は、裏返しともいえる数字となっている。投票率はともに64%台後半の中で、小選挙区の得票をみると、得票数・率とも自民と民主は見事なまでに逆転して、率の差も12~13%である。まさに、小選挙区制度を象徴する結果である。時の状況の違いによって、どちらか一方に一定の票が流れると、結果として極端な議席数の差になるわけである。

 しかしこのことは、小選挙区制で戦う上で、今回の結果を悲観ばかりするものではないことを意味している。次回の総選挙が、その時の状況や戦略・戦術によっては、今回とは大きく違う結果を導けることを示唆しているものである。

 一方、本年1月24日に執行された八街市選挙区の県議会議員補欠選挙において、無所属当選の 山本 義一 候補がわが党所属となり、県議会議員55名の体制となった。

 ◆大会選出役員の異動について
   昨年9月10日付で、会長に森 英介 君が、また、選挙対策委員長に 浜田 靖一 君がそれぞれ就任した。

 ◆総裁選挙について
   第45回衆議院議員総選挙の結果を受けて、谷垣禎一、河野太郎、西村康稔の三候補による総裁選挙が9月28日に行われた。千葉県における党員投票は、有権者数22,068名、投票総数10,032、投票率45.46%で、結果、

          得票数   得票率(%)
谷垣 禎一  5,056  50.85
河野 太郎  4,235  42.60
西村 康稔    651   6.55  (有効投票9,942、無効投票90)

 となり、千葉県の配分票数6は、ドンド方式により、谷垣、河野両氏に3票ずつとなった。

 同日党本部で開催された「両院議員総会」で、谷垣貞一総裁が誕生し、国政野党として政権奪還をめざすこととなった。

 ◆政権奪還プロジェクトチームについて
   昨年10月、第45回衆議院議員総選挙の結果と政権交代を受けて、県連内に10名による「政権奪還プロジェクトチーム」を設置し、選挙の分析や党組織のあり方、また、今後の党や活動政策の方向性等について検討を重ねた。チームからは、12月18日に、1.第45回衆議院議員総選挙、2.党本部に対する要望・申し入れ、3.人材の確保・育成、4.県連基盤の確立・拡充、5.選挙体制の充実・強化についてとした提言が提出された。

 このうち、党本部に対しては、本年1月12日に、総裁、幹事長に直接申し入れた。今年度以降の県連運営においては、これら提言を基本として、各部門にあってはさらに創意工夫を加えながら、新しい局面に対処していくこととする。

 ◆第77回自由民主党大会について
   去る1月24日、第77回自由民主党大会が、多くの来賓、衆参議員、全国から参加の代議員他が「グランドプリンスホテル新高輪」に出席して盛大に開催された。

 この大会の席上で、わが県からの優秀党員の表彰者は以下とおり。

阿部紘一 君、 岡村泰明 君、 松井幸子 君、長崎貴久枝 君、 坂齋孝次 君、 朽木延好 君、
平久清 君、 宇田川昭男 君、 本多利夫 君、平川昇平 君、 田中一男 君、 矢島龍雄 君

 ◆党県連の諸活動について
   1.八ッ場ダム問題への対応
   政権交代後、政府の唐突な「八ッ場ダム事業中止」宣言を受けて、直ちに、関係する1都5県はこれに反対し、中止がいかに根拠も展望もなく理不尽なものであることをアピールし、計画どおりの事業実行を求める活動を行ってきた。
都内での関係都県による決起大会に加え、県連としても、二回にわたる八ッ場ダムの現地調査、検証の実施や中止の白紙撤回を求める署名活動を展開した。

 2.青年局・青年部の活動
   定着してきた街頭キャンペーンを昨年も実施し、改革を加速する自民党、積極果敢な行動の自民党を広くアピールし、わが党に対する認識を広め支持の底辺を広げることをめざし、情熱のある青年局・部の県議団が決起し、若手県議団の熱い愛党の心意気を示す直接行動として話 題を集めた。

 3.女性局の活動
  女性局は、女性の視点からの提言や研修会開催などにより、政治を取り巻く厳しい状況、とりわけ政権交代後の党意識の高揚と政策の研鑽などにより、一層活動的な組織体として、わが党に対する理解を広げるため積極的に取り組んでいる。

 昨年も、毎年の「研修会」などの研鑽を重ねているが、今後は、党内外の女性組織との連携の強化や「りぶる」の購読拡大と関連活動の拡充など、意識高揚ともに組織の拡大・充実をめざしていく。

 政策活動については、本格的な新県政下での取り組みを踏まえた政策全般について、別途「政策方針」として政務調査会長から説明する。

 多年にわたりわが党の伸展に多大の貢献をされ、惜しくも他界された方

元県議会議員  飯生 與雄 君
元県議会議員  皆川 岩雄 君

 ◆結び
   選挙でも一部ふれたとおり、これまでのわが党の歴史や実績は十分に踏まえながらも、政権担当能力のかけらもない民主党を中心としたでたらめな政権に対して、わが党として明確な姿勢、ビジョン、政策を提示して、真の政権政党にふさわしい姿で一日も早い国民の審判を受け、政権奪還をめざさなければならない。

 そのためにも、来春の統一地方選挙おいては、現有議席の確保とさらなる上積みを図り、責任政党であり続けなければならない。

 わが党は、今後とも、責任政党としての責務を果たしていく。

第53回県連定期大会