令和5年2月定例県議会 代表・一般質問質疑内容を掲載 | ちば自民党

令和5年2月定例県議会 代表・一般質問質疑内容を掲載

2月14日(火) 第1日(代表質問)

  • 【指定廃棄物国の対応に協力】
    瀧田敏幸議員は、放射性物質を含む指定廃棄物の対応方針を示すよう求め、新型コロナウイルス対策なども質問した。

    指定廃棄物について熊谷俊人知事は、特措法に基づき国の責任で処理するとなっていると説明。県内では一カ所での集約処理方針が決定され「責任をもち国が地元の理解を得る努力を続けていくとしている」と述べた。

    県の立場として「課題解決にしっかり取り組むよう国に求めるとともに、できる限り協力する」とした。

    新型コロナの感染症法上の位置付けが2類相当から5類に移行されることに伴い、医療機関や高齢者施設、学校などでは新たな対応が必要。熊谷知事は「国の状況を確認しながら感染対策を助言する仕組みを検討していく」との考えを示した。

2月15日(水) 第2日(一般質問)

  • 【有害鳥獣対策で担い手確保】
    小路正和議員は、有害鳥獣対策や、県内鉄道のいすみ・小湊・JRの活用などを質問。

    熊谷知事は新年度に「県有害鳥獣捕獲協力隊」事業を開始し担い手としてペーパーハンターに働きかけ、ふるさと納税を活用して「わな購入の寄付に捕獲鳥獣の肉を提供し狩猟を身近に感じてもらう」と説明した。

    いすみ鉄道で運行を終えた人気車両「キハ28」に、高橋俊之総合企画部長は「観光資源としての有効活用を関係市町と連携して取り組む」との考えを示した。
  • 【ごみ焼却、17施設更新計画】
    秋本享志議員は、県内のごみ焼却施設更新状況や、自転車通行空間の整備を聞いた。

    吉野美砂子環境生活部長は「市町村等のごみ焼却施設で1月末稼働の36施設のうち、改修済みと休止予定を除く22施設が稼働20年超」と状況を説明。「更新計画を17施設で定め、2028年度までに10施設が更新等を行う予定」とした。

    自転車通行空間に池口正晃県土整備部長が「自転車ネットワーク計画で位置付けた県管理道路491キロのうち140キロの整備が完了」と説明。

2月16日(木) 第3日(一般質問)

  • 【要保護水草、航行障害で除去】
    宮坂奈緒議員は、浦安市内を流れる境川の水草除去や道路問題を聞いた。

    境川に繁茂する水草は個体数が少なく県レッドリスト「要護生物」のリュウノヒゲモだが、船の航行に障害となり池口正晃県土整備部長は「学識者の意見を聞き、市と相談して撤去範囲などを検討する」と述べた。

    同市が管理する舞浜周辺-首都高速道路湾岸線進入部の「舞浜連結路」には「首都高速道路会社と調整し、来年度からの移管に向けて手続きを進めている」とした。

2月20日(月) 第5日(一般質問)

  • 【災害対応共有システム導入】
    川名康介議員は、災害時のデジタル技術活用や捕獲したイノシシの食肉利用を聞いた。

    熊谷俊人知事は「デジタル技術活用で的確な状況把握や迅速な応急対策が可能になる」と説明。「来年度から災害情報や対応状況の記録を本庁と出先機関等でリアルタイムに共有するシステムを導入する」と述べた。

    イノシシ出荷に必要な市町村職員立ち会いの放射性物質検査で、舘野昭彦農林水産部長は「迅速化に向け、リモートの立ち会い確認導入などに今後取り組む」とした。
  • 【新たな地震防災戦略策定へ】
    茂呂剛議員は、防災対策への取り組みや自転車道の活用・整備などを質問した。

    現行の県地震防災戦略の期間は2026年度までで、熊谷知事は「被害低減を図るためこれまでの対策の効果や社会情勢の変化、科学的知見などを踏まえ新たな戦略を策定する」と表明した。

    八千代市と栄町を結ぶ延長27キロの「県道八千代印旛栄自転車道線」の整備状況について池口正晃県土整備部長は「八千代側の22キロは完成し、栄側の5キロは河川改修に合わせ整備中」と説明した。
  • 【ネット活用し移住・定住促進】
    宮川太議員は、移住・定住の促進や、さらなるキャッシュレス決済の導入を求めた。

    移住・定住には、生活などに関する情報を一元的に集約して提供するため高橋俊之総合企画部長は「(新年度に)ポータルサイトを新たに設置する」と述べ、インターネットを活用していく方針を示した。

    キャッシュレス決済の導入に野溝慎次デジタル改革推進局長は「本年度は県立中高4校の入学検査料納付で導入した。新年度は14校に拡大する」と進展させるとした。

2月21日(火) 第6日(一般質問)

  • 【環境負荷の低減へ基本計画】
    小池正昭議員は、環境負荷低減への基本計画策定や道路管理のICT活用を聞いた。

    農林漁業の環境負荷低減を図る「みどりの食料システム法」で県に策定が求められる基本計画について、舘野昭彦農林水産部長は「有機農業や省エネ機器導入促進などを素案に盛り込んだ。年度内の策定を目指し、手続きを進める」とした。

    また、道路管理のICT活用で、池口正晃県土整備部長は「来年度は新たに道路舗装の劣化診断等の解析の導入を検討している」と述べた。
  • 【風力発電、県内企業参入促す】
    高橋秀典議員は、銚子市沖の洋上風力発電導入に伴う地域経済活性化策などを聞いた。

    熊谷俊人知事は、陸上工事や風車具材の製造といった分野別の商談会などを通じて「県内企業の参入促進等に取り組んできた」と説明。来年度は海外での関連産業の集積状況、風車の観光活用の事例を調べるとした。

    県が管理する国道や県道の雑草対策は、池口県土整備部長が「雑草の発生を抑制するシートの設置など、長期的な効果が得られる対策にも積極的に取り組む」と答えた。
  • 【浸水被害防止で「遠隔監視」】
    實川隆議員は、横芝光町の大布川で昨年起きた浸水被害の再発防止策を質問した。

    池口県土整備部長は、大潮と波浪で流入した砂と漂着物で水門が正常に作動せず、住民が浸水被害に遭ったことを「重く受け止める」と陳謝。対策としてカメラでの遠隔監視や土のう設置を実施したほか、さらに鋼矢板で整備するとした。

    畜産農家の飼料高騰問題には、熊谷知事が「独自に自給飼料の計画的な生産と供給の調整をする市町村の優良事例の情報提供を行う」と答えた。

2月22日(水) 第7日(一般質問)

  • 【富津公園再整備で魅力向上】
    𠮷本充議員は、老朽化が進む県立富津公園の再整備への取り組みなどを質問した。

    熊谷俊人知事は、自然豊かなにぎわい空間の創出などが公園再整備のテーマと説明。高橋伸生都市整備局長は今月公表した方針案をたたき台に、本年度中に基本方針を策定するとし、「海と緑の魅力が感じられる公園となるよう積極的に取り組む」と答えた。

    水産業の振興では、熊谷知事がトラフグの栽培漁業について「量産技術の開発などに取り組む」と答弁した。
  • 【新湾岸道整備の機運向上へ】
    鈴木昌俊議員は、「新たな湾岸道路」や県土整備部設置の効果などについて質問した。

    熊谷知事は「湾岸地域のさらなる活性化などに資する大変重要な道路」と説明。「整備実現の機運を高めるため、県と沿線市で速やかに期成同盟を設立できるよう意見交換している」とした。

    土木部と都市部の統合効果について、池口県土整備部長は「それぞれが所管していた施設の災害対応で指揮系統が一元化され、被害状況把握など機動的な対応が行いやすくなった」と述べた。