令和4年6月定例県議会 代表・一般質問質疑内容を掲載 | ちば自民党

令和4年6月定例県議会 代表・一般質問質疑内容を掲載

6月2日(木) 第1日(代表質問)

  • 【中小支援へ補正予算案追加】
    武田正光議員は、本年度の県財政運営や、成田空港会社が検討する「新しい成田空港構想」などへの対応を質問した。

    熊谷俊人知事は、ウクライナ情勢や物価高騰など当初予算編成時に想定しなかった事態が生じたとし「国の緊急対策を踏まえ物価高騰に直面する生活困窮者や中小企業支援などを行えるよう補正予算を編成している」と述べ、今議会中に追加提案する方針を示した。

    また、新しい成田空港構想として空港会社が旅客施設の再構築、貨物機能の高度化、アクセス改善-などを図っていることに熊谷知事は「周辺地域の街づくりに大きくかかわり大変重要」と指摘。新たな構想に基づく空港の機能強化が「持続的な地域づくりにつながるよう国や空港会社に働きかける」と述べた。

6月6日(月) 第3日(一般質問)

  • 【ヤード既存業者の規制検討】
    佐野彰議員は、金属スクラップヤード規制条例の検討内容などを聞いた。

    金属廃材などを保管し課題の多い「金属スクラップヤード」の規制条例制定に向け吉野美砂子環境生活部長は「新規事業者だけでなく、既存事業者にも保管や処理等の施設運営に関し、規制する検討を進める」との考えを明らかにした。

    新規事業者には、都市計画法や農地法の順守状況などを確認して指導する「事前協議制度」の導入も検討する意向を示した。
  • 【高規格道路、外房の骨格に】
    小路正和議員は、外房地域の高規格道路や県立大原高校の県外生徒募集などを聞いた。

    池口正晃県土整備部長は外房の骨格となる道路の整備が重要とし「茂原・一宮・大原道路は長生グリーンラインとして一部整備中、一宮町までは事業化への検討を進めている。鴨川・大原間は引き続き優先整備区間の検討を進める」と答弁。

    冨塚昌子教育長は海洋科学など同高の特色と魅力向上に触れた上で「県外からの生徒募集は先進例を調査中。居住先の確保が課題」と述べた。
  • 【東葉高速鉄道87%補強済み】
    茂呂剛議員は、東葉高速鉄道の耐震補強や、県立学校への寄付の仕組みなどを質問。

    熊谷俊人知事は、高架橋柱の耐震補強について「対象となる1468本のうち昨年度末に1280本、87%で補強済み」と説明した。

    県立学校への寄付の仕組みに冨塚教育長は「特別講師の招へいや、部活動の用具整備など学校が自主的・主体的に実施する取り組みに対し、地域の人から寄付による支援を受けられる仕組み作りの検討を進めている」と述べた。
  • 【過疎対策事業債4倍を要望】
    川名康介議員は、過疎対策への取り組みや、文化財保存活用地域計画の状況を聞いた。

    過疎対策事業債について鎌形悦弘総務部長は、全国で昨年度を上回る額が計上されたが「本県は5市町が過疎地域に追加され、要望額は昨年度の4倍に急増している」と説明。確保へ他の地域と連携する方針を示した。

    文化財の計画に冨塚教育長は県内で3市が認定され、現在は鴨川など9市が策定に着手中と述べ「県内すべての市町村で計画作成が進められるよう支援する」と述べた。

6月7日(火) 第4日(一般質問)

  • 【農地の集積進まず千葉県内26%】
    鶴岡宏祥議員は、農地集約を図る地域計画や一宮川流域の用地取得状況などを聞いた。

    農家減少などを受け担い手を明確化、農地を集約化して効率的な営農を図るため、市町村は新たに地域計画を策定することになっている。県内の農地集積率について舘野昭彦農林水産部長は「目標51%に対し、2020年度末で26・9%」と進んでおらず課題とした。

    一宮川氾濫対策の中流域拡幅で、池口正晃県土整備部長は「昨年6月から用地買収し、5割取得した」と明らかにした。
  • 【野生鳥獣、2市で対策検証】
    伊豆倉雄太議員は、農業被害などをもたらす野生鳥獣に関して、県の取り組みを聞いた。

    侵入防止に有効な防護柵について、熊谷俊人知事は「これまで約4千キロメートルを整備した。専門家を派遣し、地域実態を踏まえた配置や補強の助言を行っている」と報告。

    増加するアライグマ対策は吉野美砂子環境生活部長が「選定したモデル地区2市で今後効果的な捕獲を検証し、得た知見を周知する」と説明。担い手確保の狩猟免許試験は本年度計9回(定員690人)に枠を増やす。

6月8日(水) 第5日(一般質問)

  • 【看護学校退学、対応を検討】
    森岳議員は、看護学校の元生徒らが教員のパワハラを訴えている問題を聞いた。

    井口豪保健医療担当部長は、木更津看護学院に昨年度に入学した生徒のうち約4割が自主退学し、同校を設置する君津木更津医師会が第三者委員会を設置したことに触れ「聴き取りを行い、年内に調査結果を公表すると聞いている」と答弁。

    千葉県として、第三者委の調査・検証の状況を注視しているとし「今後、その調査結果を踏まえ、必要に応じてさらなる対応を検討する」と述べた。
  • 【千葉県立高32年度トイレ洋式化】
    木名瀬訓光議員は、千葉県立高校のトイレ洋式化や若年性認知症当事者支援などを聞いた。

    トイレ洋式化に冨塚昌子教育長は「校舎大規模改修予定を踏まえ、2032年度をめどに全てのトイレで洋式化を図る」と述べた。昨年度までに全校の一部トイレは改修しており、さらに改修工事を進める。

    昨年度実施した若年性認知症当事者の社会参加支援で熊谷俊人知事は「福祉施設の調理補助・清掃などに9人が参加した。受け入れ先拡大など充実に努める」とした。

6月9日(木) 第6日(一般質問)

  • 【部活移行、指導の機会確保】
    伊藤寛議員は、公立中学校の部活動地域移行に関する教員の処遇などを聞いた。

    佐々木悟教育次長は、競技経験のない教員の負担軽減が目的とした上で「専門性や技能を有する者もおり、希望する教員が兼職・兼業で地域での指導ができるよう機会確保に努める」と答弁。

    池口正晃県土整備部長は県道長沼船橋線の安全対策に関し「2013年度から習志野市実籾から藤崎地先までの歩行空間の整備を進めている。藤崎小学校付近は必要な対策を検討する」とした。
  • 【災害時、柔軟に県施設活用】
    宮川太議員は、災害時の施設活用法やキャッシュレス化の取り組みなどを聞いた。

    防災拠点となる県の合同庁舎について鎌形悦弘総務部長は「災害応急対策など速やかな機能発揮の必要がある」と紹介。「会議室の間仕切りを可動式にし、大規模な(災害対応の)スペースに転用できる」と説明した。

    また県は、水道料金支払いで今年度中のクレジットカード導入を準備。さらなるキャッシュレス化に向け熊谷俊人知事は「対象、手段を拡充する」と考えを示した。
  • 【田中調節池、国制度で復旧】
    今井勝議員は、河川流入による田中調節池の農地被害や成田線利便性向上策を質問。

    我孫子・柏市の田中調節池は、耕作者が洪水調節池として利用することを承諾し洪水が発生しても損害賠償請求しないとされる。舘野昭彦農林水産部長は2019年の災害時に臨時支援制度を活用したことに触れ「国の制度を活用し復旧できるよう支援する」と答弁。

    成田線について熊谷知事は「沿線市町のイベント等に協力して利用機会を増やし、増発の実現に取り組む」と述べた。