平成18年9月定例県議会ちば自民党 代表質問・一般質問中の質疑内容を掲載しました | ちば自民党

平成18年9月定例県議会ちば自民党 代表質問・一般質問中の質疑内容を掲載しました

9月定例県議会 質疑並びに一般質問

 

9月28日(木)第1日目(代表質問)

田口 賢(船橋市選出)
【年度内方針策定 成田北延伸で県】
田口議員は、財政、成田空港問題や医療提供体制など県政全般にわたって幅広く質問した。
成田空港暫定平行滑走路の北延伸で、騒特法に基づく土地利用などの基本方針の見直しについて堂本暁子知事は「年度内を目途に策定。来年度中の都市計画決定」というスケジュールを明らかにした。
〇七年度当初予算案の編成について、堂本知事は「税収増も交付税減額で打ち消され、義務的経費も大幅に増える。極めて厳しい」などと見通したうえで、必要な事業への重点配分など「選択と集中。予算の質的転換を進める」とした。
山武地域医療センター構想では「課題解決に向け一日も早く計画実現へ動き出すことが重要」とし、「地元市町で計画がまとまれば支援する」と答弁した。

 

10月2日(月)第3日目

石橋 清孝(東金市選出)
【植木輸出振興へ 部会設置を検討】
石橋議員は、山武地域医療センター基本計画の修正案について質問し、センター開設に、県がいくら財政支援をするのか回答を求めた。
堂本知事は一部自治体が基本計画に反対していることを挙げ、「計画がまとまらないと、額を示すのは難しい」として、同地域の市町による意見の一致を求めた。
また、植木の海外輸出振興策について、川島農林水産部長は、「オランダやイタリア、中国で輸出が拡大している」と述べ、今年度中に県植木組合連合会に植木輸出部会の立ち上げを検討していることを明らかにした。中国の検疫対策で、土を使わない根まきや、新品種開発に取り組むという。

 

近藤喜久夫(市川市選出)
【三番瀬漁場再生 流れづくり重点】
近藤喜久夫議員 近藤議員は、三番瀬問題での質問の中で「漁業者は将来に希望の持てる漁場の復活を求めている」として、漁場再生を強力に行うよう求めた。
川島農林水産部長は「漁業者から要望が強い潮の流れづくりとアオサ対策を重点的に取り組んでいる」ことを説明。今年度は、潮の流れを改善する基礎資料となる漁業生産と漁業環境の関係を整理した漁場特性マップの作成、海底を走ってアオサを効率的に回収する水中トラクターの開発を行っているとした。
アサリの密漁問題では「立て看板による周知や警察や海上保安部と指導・取り締まりを実施。悪質な違反者には厳しく対処する」と答えた。

 

10月3日(火)第4日目

臼井 正人(千葉市中央区選出)
【ごみの空気輸送 分別細分化課題】
臼井議員は、千葉市の幕張新都心に導入、同市への移管が県企業庁と協議されているごみの空気輸送システムについて取り上げ、移管に向けた現況、課題を質問した。
古川巌水庁長は、システムの維持管理費、施設の劣化に対する改修費などのコスト縮減、ごみ収集の分別・細分化への対応を課題として説明。両市庁の検討組織で類似システムを導入した事例を分析、課題を整理して「早期移管に向け協議を進める」とした。
臼井議員は質問に先立ち、県が再提案した障害者条例案について「様々な障害者団体が早期成立を望んでいる。賛成するようお願いする」と異例の呼びかけを行った。

 

信田 光保(銚子市選出)
【銚子地域漁船に対クラゲ網導入】
信田議員は、昨年銚子沖でも大発生した大型クラゲの今年の発生量と対策について質問した。
川島彰比古農林水産部長は「国の発表では(確認量は)昨年の十分の一程度。千葉県では確認されていない」と述べた。
また、対策としては、新型の網を、銚子地区の小型底引き網漁業者が国と共同で開発したことを明らかにし、「65%の排除に成功した」と効果を報告。今年度は同地区の全船が新型網を使用することになっている。
一部事務組合の統合について、猿田寿男地域振興担当部長は「広域市町村単位で統合を要請した」と述べ、さらに統合支援を強化していく方針を示した。

 

湯浅 伸一(成田市選出)
【成田の機能充実 羽田拡張を意識】
湯浅議員は、成田空港平行滑走路の北延伸後の地域振興、介護保険制度などを取り上げた。
堂本知事は「〇九年の羽田空港拡張を意識して、一刻も早い国際空港の機能を実現せねば」などと述べたほか、成田新高速鉄道の開通について「羽田拡張と同時期であることが重要」とした。
山口忠則健康福祉部長は、介護予防給付の実施状況について、七月末で対象者約一万二千人、サービス利用者約六千三百人、四月末と比べいずれも約五倍に増えていることを報告。
また、サービス提供事業者は九月一日現在で三千三十七社が指定を受けており、「順調に参入が進んでいる」とした。

 

臼井 正一(千葉市美浜区選出)
【交番の統廃合で機能強化に期待】
臼井議員は、看護師などを養成する県立保健医療大学や治安問題などについて質問。
山口健康福祉部長は卒業者の県内就職率向上策として、県内出身者で、県内医療機関に就業を希望する者の推薦入学枠の優先確保、卒業予定者の県内就業指導―などを挙げた。
佐藤正夫県警本部長は「警察官が増員されたが、いまだ慢性的な過剰負担は解消されていない」とし、来年四月を目途に十五カ所の交番・駐在所の統廃合を検討していることを報告。
この際、拠点交番に警官を集中配置することで「実質的に交番機能は高まる」と述べ、住民の不安払拭へ理解を求めた。

 

10月4日(水)第5日目

阿部 紘一(千葉市稲毛区選出)
【医師バンク開設 HPに求人情報】
阿部議員は、医療問題や高齢者パワーの活用などについて質問。
医師確保策の一環として、女性・退職医師の再就職を支援する「医師バンク」について、山口忠則健康福祉部長は、県医療整備課内に四日、バンクを開設、三十二の病院からの求人情報を県ホームページに掲載したことを報告。
県立病院の中期経営計画について近藤俊之病院局長は「医師不足に加え、診療報酬のマイナス改定など計画策定時に想定していなかった要素が生じている」と述べ、今年度の収益目標の達成は非常に厳しいとの見通しを示し、計画の見直しを検討する考えを明らかにした。

 

田中 豊彦(茂原市選出)
【計画の前倒しでIPS雇用好調】
田中議員は、茂原市のIPSアルファテクノロジの雇用実績について質問した。
飯田耕一商工労働部長は、同社が当初提出した計画を二年以上前倒ししたため、「九月現在で正社員、派遣合計で九百二人が従事している」と雇用の好調さをアピール。今後、同社は液晶テレビの需要増で生産体制を倍増する計画で、「数百人規模の増員が見込まれる」と答えた。
また、田中議員はドクターヘリの夜間運行を求めたが、山口健康福祉部長は、安全面で「解決しなければならない課題がある」と述べ、関係機関からなるドクターヘリ運営協議会で、課題を検討する考えを示した。

 

西尾 憲一(船橋市選出)
【未利用県有地の花畑化は有意義】
西尾議員は、未利用の県有地について「県民ボランティアによる花畑化が有効だ」として、県の見解をただした。
植田浩総務部長は「ごみの不当投棄防止や地域の環境美化などに役立ち、ただちに利用する予定のない県有地の管理の一手法として有意義」と評価。しかし、新たな利用形態のため「公有財産管理規定との整合性を図る必要がある」と課題も指摘。「十分に検討していく」とした。
また、森林を活用した県の「健康と癒しの森整備事業」の効果を質問。川島彰比古農林水産部長は「高齢者では感情の安定、ストレスホルモンが減少する心理的生理的効果があった」と答えた。

 

谷田部 勝男(佐原市選出)
【医師不足で病院 整備に一部影響】
谷田部議員は、医師・看護師などの不足が、県内で新増設が許可された病院にどのような影響を与えたかを質問した。
山口健康福祉部長は、二〇〇一年度の保健医療計画に基づき百床以上の病床配分した九病院のうち、予定通り完成・開業したのは二病院、看護師が確保できず開業が遅れたり、医師・看護師が確保できずフルオープンに至っていないのが各一病院、残る五病院は建設中―と述べ、「一部で影響が出ている」とした。
医師不足に悩む佐原病院で常勤の小児科医、循環器内科医の確保のめどが立っていない現況を認めた上で、近藤病院局長は「最優先課題として取り組む」と述べた。

(千葉日報9月29日、10月3日、4日、5日付けの記事を転載しました)

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