平成27年9月定例県議会 代表・一般質問質疑内容を掲載 | ちば自民党

平成27年9月定例県議会 代表・一般質問質疑内容を掲載

10月1日(木) 第1日(代表質問)

  • 【市川-鎌ケ谷間で国が予備設計着手】
    鈴木衛議員は、東葛地域と成田空港を結ぶ北千葉道路の「早期全線開通が急務」と指摘した上で、唯一事業化されていない市川-鎌ケ谷間(約9キロ)について国と県の調査状況を尋ねた。

    森田健作知事が「車線数など道路の基本的な構造検討とともに主要な構造物の位置や形式を計画するための『道路予備設計』に(国が)着手したところ」と明らかにした。県によると、国が市川-鎌ケ谷の予備設計に着手したのは8月。県は国直轄による事業化を求めており、前進した格好。

    森田知事は「県としては環境アセスメントや都市計画の変更手続きに必要となる動植物の生息・生育状況の調査を進めている」と説明。「引き続き国と共同で積極的に調査を進め、できる限り早期に事業化するよう取り組む」と答弁した。

10月5日(月) 第3日(一般質問)

  • 【電気車の充電所 国助成活用進む】
    山中操議員は、電気自動車の普及に向けた千葉県内の充電ステーションの整備促進状況を聞いた。

    麻生恵商工労働部長は「県では公共施設や商業施設、宿泊施設などへ、国の助成制度を活用した整備を積極的に働き掛けてきた」と説明。「9月11日現在、(県の方針に適合すると補助率が高くなる)国の助成制度の活用状況は、申し込み件数で延べ402件、充電基台数で1167基となり、件数は愛知県に次いで全国2位」と答弁した。
  • 【訪日客動向調査 対象国の追加も】
    林幹人議員は、千葉県が実施予定のSNS(ネットの交流サイト)を活用した外国人観光客ニーズ・動向調査について欧州客も対象にすべきと指摘した。

    麻生恵商工労働部長は「訪日客の多い韓国、台湾、中国、米国、ビザ要件の緩和などで増加が著しいタイ、マレーシアなど10カ国を対象に考えているが、東京五輪で欧州諸国からの観戦客・観光客の増加も見込まれる。関心の高さも見極めながら、調査対象国の追加を検討していく」とした。
  • 【東葉高速2年で40億繰上げ償還】
    茂呂剛議員は多額の長期債務を抱える東葉高速鉄道への支援策を質問した。

    鶴巻郁夫総合企画部長は「千葉県、沿線市などでは開業から昨年度までに454億円の出資を実施し、これを財源に325億の繰り上げ償還を行った」とした上で、同社が本年度と来年度合わせて40億円の繰り上げ償還を実施する予定だと答弁。「依然として金利の動向に大きく左右される状況」として、国に対して対策を要望しているとした。

10月6日(火) 第4日(一般質問)

  • 【地方創生向け市町村を訪問】
    信田光保議員は、市町村の地方創生総合戦略策定に向けた千葉県の支援について質問した。

    森田健作知事は「人口減少がみられる地域を中心に40以上の市町村に職員を訪問させたほか、市町村の求めに応じて職員を総合戦略の検討に参画させてきた」と答弁。来年度の国の地方創生事業について「仮に市町村の負担があれば県内の取り組みに影響する」などと述べ、国に対し全国知事会を通じて財政措置を要望しているとした。
  • 【東千葉MC救急 目標4割上回る】
    實川隆議員は、東千葉メディカルセンター(東金市)の現状と、フルオープンに向けた県の取り組みについて尋ねた。

    古元重和保健医療担当部長は「3次救急医療に対応しており、昨年度の救急搬送の受け入れは目標値を4割以上上回る2315人となった」と答弁。千葉県は財政支援を行い、国の交付金を活用して救急医療や災害医療体制確保に向けた支援を実施してきたとした上で「本年度は看護師を15人派遣している」と述べた。

10月7日(水) 第5日(一般質問)

  • 【食用米の新品種候補を絞り込み】
    鶴岡宏祥議員は、千葉県農林総合研究センターでの主食用米の新品種の開発状況について尋ねた。

    森田健作知事は「食味の良い米の品種開発に取り組んでおり、本年度は有望2候補に絞った上で、県内6カ所で地域適応性試験を実施し、併せて栽培マニュアルの作成を進める」と報告。「試験結果を基に候補を一つに絞り込み、競争力があるかを判断するために品質評価の専門機関に委託し、客観的な評価を得ることにしている」と説明した。
  • 【新教育長の任命 1日現在21市町】
    中沢裕隆議員は、新教育委員会制度について、千葉県内市町村の最新の移行状況を聞いた。

    内藤敏也教育長は「10月1日現在で(旧教育長と教育委員長を統合して首長が任命する)新教育長を任命したのは54市町村のうち21市町で全体の39%。総合教育会議を既に開催しているのは47市町。(首長による)大綱を策定済みか策定中は46市町」と説明した。

    新教育長任命は、旧体制の任期に応じて猶予する経過措置も認められている。
  • 【富津館山4線用 75%で用地確保】
    吉本充議員は、館山自動車道以南の富津館山道路の4車線化に向けた取り組み状況を聞いた。

    永田健県土整備部長は「富津館山道路はアクアライン800円の効果などにより、交通量は1日平均1万台超。休日夕方には渋滞も発生し、4車線化の必要性は高まっている。早期に具体化されるよう引き続き国と道路会社に要望を行う」と答弁。全長約20キロのうち「15キロで既に4車線化に必要な用地が確保済みと、国から聞いている」とした。

10月8日(木) 第6日(一般質問)

  • 【磯焼け類似現象 長期的に観察へ】
    木下敬二議員は、アワビの餌不足につながる藻場の長期的消失現象「磯焼け」について、千葉県内の発生状況を尋ねた。

    小倉明農林水産部長は「本県ではこれまで(磯焼けは)ないと考えていたが、昨年度実施した潜水調査やアンケート調査によって、一部の地区で磯焼けの現象に似た藻場の消失が確認された」と報告。その上で「磯焼けと判断するには長期的な観察が必要であり、今後も調査を継続していく」とした。
  • 【老朽化した児相 建替移転も検討】
    武田正光議員は、老朽化した児童相談所(児相)の建て替えについて聞いた。

    中岡靖健康福祉部長は「本年度は銚子児相の耐震化工事、柏児相の防水工事を行う予定。中央児相は面接室、執務室の改善を図る改修を行うとともに、一時保護所の環境向上を検討している」と答弁。「児相の計画的な建て替え、移転の検討も必要」と述べ、相談件数や地理条件なども考慮し、管轄区域の見直しを含めて検討するとした。
  • 【新京成立体交差 工期遅れ見通し】
    石井一美議員は、千葉県が鎌ケ谷市内で実施中の新京成線踏切の連続立体交差化事業について、計画通り2017年度末までに完了するかを確認した。

    永田健県土整備部長は「交通の円滑化や市街地の一体化を図るため、約3・3キロについて事業を行い、現在、高架橋本体の工事を行っているところだが、用地確保に時間を要したことなどから、事業期間や事業費の見直しが必要となっている」と答弁。計画よりも遅れる見通しを示した。
  • 【浄化槽の点検率 向上へ訪問督促】
    伊藤昌弘議員は、千葉県内では浄化槽の法定点検を受ける割合が低いとして向上策をただした。

    遠山誠一環境生活部長は「本県での2013年度の受検率は、使用開始直後の検査が61・8%、年1回の定期検査は7・7%で依然低い水準」と説明。法定検査の申し込みを浄化槽設置時の補助金交付要件としたのに加えて、本年度は未受検者に対し、文書だけでなく「電話や訪問によって督促を行うモデル事業を新たに開始した」と報告した。