平成28年12月定例県議会 代表・一般質問質疑内容を掲載 | ちば自民党

平成28年12月定例県議会 代表・一般質問質疑内容を掲載

12月1日(木) 第1日(代表質問)

  • 【全国消防操法大会を初開催】
    瀧田敏幸議員は、消防団の消火技術力を競う「全国消防操法大会」を千葉県内で開催する見通しがあるか確認した。

    高橋渡副知事は「県消防協会とともに大会誘致に取り組んできた」とした上で「日本消防協会から2020年度の全国大会を本県で開催する見通しが示された」と説明、本県での初開催が決まったことを明らかにした。

    県消防課によると、19年度に完全開校する新しい県消防学校(市原市)が会場となり、見学者などを含めて約1万人が集まる見込みという。

    大会には各都道府県の代表が参加し、的に向かって放水する競技などで、消火機具の扱い方の正確性といった技術を競い合う。1968年度から2年ごとの開催で、本県は76、84、86、98年度に優勝している。

12月2日(金) 第2日(一般質問)

  • 【音響付き信号機など整備中】
    内田悦嗣議員は、視覚障害者向けの信号機設置など道路のバリアフリー化を確認した。

    森田幸典県警本部長は「今年10月までに音響機能付き信号機を567カ所、専用ボタンで歩行者用青信号の点灯時間を長くできる信号機を235カ所整備した」と報告。

    音響機能付き信号機は音で青信号を示す仕組み。年度末までにさらに1カ所整備すると明らかにした。

    青信号の点灯時間を個別に長くする措置も合わせて高齢者の安全確保を進めると説明した。

12月5日(月) 第3日(一般質問)

  • 【九十九里有料7割発注済み】
    小路正和議員は、完了が来年7月末に遅れる九十九里有料道路かさ上げの現状を聞いた。

    野田勝県土整備部長は、津波堤防の機能を備える対象の約8・9キロについて「11月末時点で盛り土工事の全22工区のうち(約7割の)15工区を発注済み。残りの7工区は入札手続き中」と説明。

    「主要観光道路であり、地域振興を図るため舗装工事なども計画的に実施し、一日も早い開通に努める」と答弁した。

    県は全面通行止めの影響を減らそうと一部区間を先行開通する方針。
  • 【組み体操の代わりにダンス】
    江野澤吉克議員は、組み体操を取りやめた学校の代替競技や実施校の状況を確認した。

    内藤教育長は、本年度に小学校の240校、中学校の56校、特別支援学校の4校が競技を変更したとし「ほとんどの学校はダンスやマスゲームに変更した。集団行動や民族舞踊を行った学校もある」と報告した。

    組み体操を実施した学校でも、児童生徒の状況に応じた指導でけがの率が低下したとした上で、安全上の配慮を市町村教委などを通じて各学校に助言すると答弁した。
  • 【上半期、空き家に指導105件】
    中沢裕隆議員は、特措法の全面施行を踏まえた空き家対策の千葉県内での現状を確認した。

    特措法は市町村に実態把握や対策計画を求め、放置物件の撤去も認めた。伊藤稔都市整備局長は本年度上半期に「県内市町村が(放置状態の)特定空き家などに対し105件の指導を行い、固定資産税の住宅用地特例(軽減)から除外する勧告も1件」と報告した。

    対策計画の策定は本年度中に4市村となる見込み。物件紹介の空き家バンクは4月現在、19市町村が開設済みという。

12月6日(火) 第4日(一般質問)

  • 【生涯大の造形学部、延長検討】
    信田光保議員は、千葉県生涯大学校の造形学部の学習期間延長を望む声への対応を聞いた。

    同学部は園芸か陶芸を学ぶ1年制。飯田浩子健康福祉部長は、生涯大の基本計画見直しに伴う県民意見募集(10~11月)で「同学部の修業年限(学習期間)に意見が多く、関心が高い」と報告。外部有識者からも「学びを地域活動に生かすには2年制化が必要」との指摘を受けたと説明した。

    その上で、延長可否を検討し、2019年度から適用の次期基本計画に反映する方針を示した。
  • 【不妊治療助成、昨年度4535件】
    武田正光議員は、保険対象外の不妊治療に対する千葉県の助成実績について確認した。

    飯田健康福祉部長は「昨年度に4535件、6億1500万円の助成を行った」と答弁した。前年度比で件数は7%増、金額は11%増。今年1月に初回補助額が15万から30万円に増え、男性の手術にも15万円の助成が始まっている。

    県児童家庭課によると、補助額の増加は国の補正予算を受けたもので、費用は国と県で折半。千葉、船橋、柏の3市は独自に国と折半している。
  • 【ハクビシン被害52市町村で】
    茂呂剛議員は、ハクビシンなど小型野生獣による生活被害実態を尋ねた。

    吉添圭介環境生活部長は、ハクビシンが52市町村、アライグマが35市町村で住宅侵入などの生活被害をもたらしていると報告。「千葉、葛南、東葛などの都市部で相談件数が増加しており、被害は拡大傾向にあると認識している」と答弁した。

    捕獲に当たる市町村には補助金や講習会を行っているほか、アライグマのわなを45市町に貸し出したという。

12月7日(水) 第5日(一般質問)

  • 【福祉センター災害連携考慮】
    臼井正一議員は、建て替え・県立化が決まった社会福祉センターの整備方針を確認した。

    飯田浩子健康福祉部長は「多くの福祉団体が活動しやすい施設に」と答弁。建設地は、利用者の交通利便性に加え「災害時の福祉支援拠点として千葉県庁や日赤県支部との連携のしやすさも考慮して決める」と説明した。

    整備後の運営の在り方は、指定管理者制度の適用も含めて検討を進めるという。現センターは千葉市中央区内にあり、管理・運営は県社会福祉協議会が行っている。
  • 【空港発着延長に「反対多い」】
    戸村勝幸議員は、9月に具体化した成田空港機能強化案の住民説明会の状況を尋ねた。

    第3滑走路の位置や夜間発着3時間延長案を提示した空港会社と国が説明を進め、千葉県も同席している。遠山誠一総合企画部長は、既に5市町で計52回開かれたと報告。

    その上で「住民からは深夜早朝の飛行制限緩和に反対意見が多く、防音工事や地域振興策の充実要望なども出ている」とし、来年にかけて続く説明会で「意見を真摯(しんし)に受け止めることが重要」と答弁した。
  • 【稚貝保護に天敵と波浪対策】
    森岳議員は、千葉県産のアサリの資源量を回復させるための取り組みを尋ねた。

    伊東健司農林水産部長は、東京湾で生まれた稚貝を守り、親貝を増やして産卵量を確保する好循環の必要性を強調。夏に発生する天敵のカイヤドリウミグモ対策と、秋と冬の波浪対策を挙げ「カイヤドリウミグモの効果的な駆除のために発生情報を(漁業者に)提供し、波を軽減する竹柵設置を進める」と答弁した。

    稚貝の発生が多い地域からの移植放流も継続的に行う方針。

12月8日(木) 第6日(一般質問)

  • 【食用ナバナの新品種開発中】
    木下敬二議員は、千葉県特産品のナバナ(食用菜の花)の生産振興への取り組みを尋ねた。

    森田健作知事はナバナは水田で冬に栽培でき、軽いため高齢農業者にも扱いやすいと説明。「肥料散布などの作業を軽減する機械の導入支援や新規生産者への技術研修会を行い、生産拡大を図っている」と答弁した。

    県によると、わせ品種で被害が深刻なネコブ病に強く、苦みの少ない品種も開発中。加工用には、価格が落ちるが束ねる手間の少ない「ばら積み出荷」を推奨している。
  • 【漁獲量、17年目標をクリア】
    阿井伸也議員は、千葉県内の漁業資源の持続的な確保に向けた県の取り組み状況を尋ねた。

    森田知事は、県農林水産業振興計画に基づき、水産資源の維持増大へ健全な稚魚などの計画的な生産や放流に取り組む「つくり育てる漁業」を推進中と説明。

    「対象魚種のマダイ、ヒラメの漁獲量が増加し、アワビも安定するなど効果が出ていて、2014年の3魚種の漁獲量は921トンと、達成目標(17年に700トン)を上回った」と報告。引き続き推進するとした。
  • 【情報公開審査会を迅速化へ】
    阿部紘一議員は、情報公開請求の特徴、不服申し立てへの対応などを尋ねた。

    小倉明総務部長は「昨年度の情報公開請求は1万6823件、不服申し立てが前年度比6・7倍の173件あった。特定の人からの請求が多く、請求は上位5人で48・9%、不服申し立ては上位2人で94・8%を占める」と報告した。

    不服申し立ての件数が急増したため、今年10月から情報公開審査会の部会を1部増やし、3部制で迅速化を図っていると説明した。