平成24年6月定例県議会ちば自民党、代表・一般質問質疑内容を掲載

平成24年6月定例県議会 質疑並びに一般質問

 

6月19日(火) 第1日目(代表質問)

西田三十五
【企業庁土地造成 9月に清算会計】
 西田議員は、来年3月末までに事業収束を目指す企業庁の土地造成整備事業について尋ねた。

 坂本森男副知事は、事業収束後の清算業務の受け皿となる清算会計の設置に向けた関係条例改正案を9月県議会で提案するとし、「基盤整備が完了し、地元市と工業施設の引き継ぎ協議が整う見通しがついた地区の資産などを清算会計に移管する」と説明した。

 市に引き継ぐ公共施設は、千葉と浦安市が大半を占めるが「本年度が事業収束の年度であることを踏まえ、両市以外の市も含めて合意に向け最大限努力する」とした。

 来年3月末までに引き継ぎ工事が終わらなかった場合は「工事の繰り越しを行っても責任を持って完了させ引き継いでいく」と答弁した。

 

6月20日(水) 第2日目

渡辺 芳邦
【国の防災拠点候補 木更津もなり得る】
 渡辺芳邦議員(自民)は、大規模災害時の応急復旧活動拠点として国が設置する「基幹的広域防災拠点」の県内の候補地について尋ねた。

 首都圏の広域防災拠点は現在、東京湾西側にある江東区と川崎市の2カ所に整備されている。吉田雅一防災危機管理部長は「東京湾アクアラインと圏央道、館山自動車道の結節点であり、港や陸上自衛隊飛行場も立地している」として、木更津が県内の候補地になり得るとの考えを示した。

 

6月21日(木) 第3日目

滝田 敏幸
【千葉ニュータウン未処分地354ヘクタール】
 滝田敏幸議員(自民)は、2013年度末で新住宅市街地開発法に基づく事業が終わる千葉ニュータウンについて、未処分の土地の保有状況を質問した。

 高梨国雄企業庁長は、計画処分面積約1228ヘクタールのうち、11年度末時点で約354ヘクタールが未処分になっていることを明らかにした。

 13年度末時点でも約300ヘクタールが未処分になると見込まれ、「事業完了後も分譲は継続し一定の整備が必要。都市再生機構と協議していく」と答弁した。

江野沢吉克
【不法プレジャー船解消へプラン改定】
 江野沢吉克議員(自民)はプレジャーボートの不法係留問題を取り上げた。

 小池幸男県土整備部長は、県内の不法係留が2010年9月調査で約1700隻に上っていると説明。「漁業、海運などへの影響や水辺環境の悪化が懸念され、一層の対策が必要」として、不法係留船舶の強制移動の強化や係留場所の確保などの対策を盛り込んだ適正化マスタープランを年内に改定し、解消に努める考えを示した。

実川 隆
【保安林整備着手 砂丘造成や植栽】
 実川隆議員(自民)は、津波を防ぐ海岸保安林の整備状況を尋ねた。

 永妻能成農林水産部長は「砂丘のかさ上げや広葉樹の導入、盛り土などにより減災効果の高い森林の造成を進めている」として、本年度中に旭市で砂丘造成650メートル、同市や山武市などで植栽16ヘクタールを整備する方針を示した。

 今後は、海岸保全施設の整備と併せ、砂丘のかさ上げや新設を優先的に実施するとともに砂丘背後の森林造成に取り組む。

内田 悦嗣
【浦安・富岡交番入札が2度不調】
 内田悦嗣議員(自民)は、大震災による液状化で閉鎖中の富岡交番(浦安市)の再建について質問。

 同交番は今年10月末の完成を目標としていたが、鎌田聡県警本部長は「4月の入札では入札者がなく、業者数を増やすなどして実施した2回目も不調に終わった」と答弁。「実勢価格と予定価格に乖離(かいり)がある」として今後詳細な原因を調査し、早急に3度目の入札を行う。完成までの間は、プレハブ式の仮設交番を設置する方針。

 

6月22日(金) 第4日目

松下 浩明
【乳幼児の読書活動リーフレット作成】
 松下浩明議員(自民)は、乳幼児の読書活動について質問した。

 鬼沢佳弘教育長は「乳幼児期の読書活動は子どもの成長にかけがえのないもの」と指摘。本年度新たに、乳幼児の保護者向けに、読み聞かせに適した本を紹介する啓発リーフレット約5万7千部を作成したと答弁した。

 3歳児健診の際にすべての保護者に配布するといい、「乳幼児と一緒に保護者も読書に親しむ機会を拡充していく」とした。

村上 純丈
【地域スポーツクラブ新たに9市町創設へ】
 村上純丈議員(自民)は、身近な地域でスポーツに親しむことのできる「総合型地域スポーツクラブ」の推進状況を尋ねた。

 同クラブは県内31市町に66施設が設置され、9市町で創設に向けた検討が進められている。鬼沢教育長は「運営の核となるクラブマネジャーの養成講習会や、設立に向けた情報交換を行い、創設の支援を行っている」と説明。今年度は新たに同クラブの交流大会を開催するなど普及促進を目指す。

小池 正昭
【大栄までの圏央道開通目標ずれ込む】
 小池正昭議員(自民)は首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の茨城県境(神崎町)から成田市(大栄)間の進捗状況を質問した。

 小池幸男県土整備部長は「同区間は2012年度の開通目標に向け整備が進められてきたが、用地取得が難航している地点があり、やむを得ず開通目標を13年度以降に変更した」と答弁。「国は残る用地の取得に向け、任意交渉と平行して土地収用手続きを進め、土地や物件の立ち入り調査などを実施している」とした。

 

6月25日(月) 第5日目

坂下しげき
【入れ歯飲み手術 介護施設の安全】
 松下浩明議員(自民)は、乳幼児の読書活動について質問した。

 坂下茂樹議員(自民)は、今年5月に船橋市の介護施設で、70代の男性入所者が入れ歯を喉につまらせ、取り出す手術をした後に死亡した事例を紹介。福祉介護施設利用者の安全確保に向けた取り組み状況をただした。

 井上部長は「人員配置や施設の基準を確認した上で、開設許可を出している。通報などで調査が必要と判断されれば、検査や聴取を行い、基準違反があれば文書指導などをしている」と答弁した。

武田 正光
【放課後児童クラブ 前年比47カ所増加】
 武田正光議員(自民)は県内の放課後児童クラブの設置状況を質問した。

 川島部長は「昨年5月現在、政令市・中核市を除く市町村で649クラブが設置され、前年同月比で47カ所増加。登録児童数は2万3908人で、同928人増えた」と答弁。

 同クラブの待機児童解消に向けた改修経費などの助成を行い、本年度は886人分の施設整備が予定されており、「今後も市町村に働き掛けを強め待機児童の解消に取り組む」とした。

 

6月26日(火) 第6日目

秋山 光章
【南パラの今後 運営見極める】
 秋山光章議員(自民)は、東日本大震災による利用減で、指定管理者が撤退した南房パラダイス(館山市)の現状を尋ねた。
 佐藤忠信商工労働部長は「民間への移譲が検討される施設だが、長引く不況と震災の影響で民間の投資意欲が低迷しているほか、館山市など地元3市1町などから施設継続の要望が寄せられている」として、今年4月から始まった新たな委託業者の利用拡大に向けた取り組みなど運営努力を見極める姿勢を示した。

斉藤 守
【船橋の14号交差点 年度内に改良終了】
 斉藤守議員(自民)は、船橋市海神地先で進む国道14号交差点改良工事を取り上げた。

 小池部長は「同交差点は国道14号と船橋市道が鋭角に交差する変形交差点で、国道に右折車線がないことなどから交通が滞り、事故が発生している」と説明。このため、県は右折車線設置などの交差点改良工事を進めており、「今年度は残る道路の取り付け工事や安全施設の設置を行い、年度内の完成を予定している」とした。

宍倉 登
【上下水道料金徴収 一元化へ協議会】
 宍倉登議員(自民)は、上下水道料金の徴収一元化に向けた県の取り組み状況を質問した。

 名輪淑行水道局長は、千葉市など給水区域内11市の意思統一が図られたとして「今年2月に同局に協議開始の申し入れがあった」と説明。これを受け、11市の担当部局で構成する上水道料金と下水道使用料の徴収一元化協議会を今年5月に新たに設置したことを明らかにした。今後は同協議会で徴収一元化に向けた具体的な協議を進める。