平成20年6月定例県議会ちば自民党 代表質問・一般質問を掲載

6月定例県議会 質疑並びに一般質問

 

6月24日(火) 第1日目(代表質問)

皆川 輝夫
【07年度収支は20億円の黒字】
皆川議員は、県の財政状況などについて質問した。
昨年度の一般会計決算見込みについて、堂本暁子知事は「おおむね二十億円の黒字となる見込み。八月ごろには示せると思う」との見解を示した。
今年度予算の財源不足百四十五億円については「一層の経費節減、未利用県有地の売却を進め対応する。なんとか年度内に解消したいが、厳しい財源不足を抱えている」と話した。ただ、新たな超過課税については「県民に負担を強いる」とし、慎重な姿勢を示した。
また、皆川議員は、堂本知事が羽田空港で深夜早朝時間帯を中心に国際定期便の就航する、いわゆる“冬柴プラン”を突然認め、地元が混乱したと指摘。堂本知事は「(地元に)連絡してきたが、十分に伝わらなかったのは遺憾」と述べた。

 

6月26日(木) 第3日目

武田 正光
【利根運河周辺の下水道早期整備】
武田議員は野田市などを通る利根運河で生活排水流入などにより水質汚濁が進んでいる現状を踏まえ、周辺地域の下水道整備状況と、観光資源としての在り方を質問した。
橋場克司県土整備部長は、県が整備中の五・六キロのうち四キロが今年度末に完成する見通しで、残りの一・六キロも二〇一一年をめどに事業化を目指す方針を示した。猿田寿男商工労働部長は、観光面から「周遊コース作りに取り組みたい」と述べた。
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平成20年6月県議会一般質問 =PDFデータ

 

服部 友則
【専門技師派遣し給食の安全確保】
ギョーザ中毒事件など食に対する不安が広がったことから学校給食の安全確保のため、佐藤教育長は「学校給食会に今年度新たに県から専門の検査技師を派遣して、残留農薬検査の充実を図った」と答弁した。
また、科学技術振興機構が進めている「サイエンスパートナーシッププロジェクト事業」については「本県は八十九プランを実施。プラン数は全国トップクラス」と報告した。
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平成20年6月県議会一般質問 =PDFデータ

 

6月26日(木) 第3日目

大松 重和
【銚子連絡道2期 来年度用地買収】
大松議員は、銚子連絡道路の二期区間(横芝光町~匝瑳市間約五キロ)整備の進ちょく状況について質問。
橋場克司県土整備部長は、「昨年十一月に都市計画決定をし事業に着手した。今年度は測量や調査設計を実施し、来年度から本格的な用地買収を進める」と見通しを答弁した。
また匝瑳市から旭市までの区間については「都市計画決定に向けて環境調査やルート、構造の検討など段階的に進めていきたい」と述べた。
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松下 浩明
【企業の事務所に温暖化防止要請】
松下議員は環境問題に関連し、温暖化防止対策について質問した。
市原久夫環境生活部長は、企業の事務所などの業務部門が電気・ガス使用量の削減に挑戦する「クールコーポレーション・チャレンジ・キャンペーン」を今年度新たに展開したと報告。
「使用していないOA機器の電源を切ることを徹底したり、クールビズを実践するなど、地球温暖化防止のための自主的な取り組みを働きかけている」と述べた。
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信田 光保
【銚子漁港を総合 基地として整備】
信田議員は日本一の水揚げ量を誇る銚子漁港を流通・加工・保管機能を持つ総合漁業基地としてどのように整備するのか質問した。
加藤勝農林水産部長は、「港内の波が高く、岸壁の有効利用が十分でないなどの課題がある」とした上で「安全で使いやすい漁港となるよう整備を進める」と述べた。二〇一〇年度水揚げ量の大幅アップに向け、冷凍施設の整備による水揚げ量の安定的確保などを進める方針も示した。
◆県議会リポート
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大野 真
【真の道州制へ 地方の視点を】
大野議員は道州制について県の見解をただした。
政府や自民党道州制推進本部の提言に堂本知事は、「真の地方自治へ道州制には地方の視点を盛り込まなければならないが、そうなってはいない」などと指摘した。
さらに「自民党案では約千八百の市町村を七百ほどにするというが、二〇一七年までにできるかというと疑問。連邦制に近いものの導入はいいが、憲法の改正をしないといけない」と実現を疑問視した。
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6月27日(金) 第4日目

伊藤 昌弘
【新公益法人制度 10月下旬説明会】
伊藤議員は、十二月からスタートする公益法人制度改革について質問した。
県は四百五十七の公益法人を所管しているが、松原延治総務部長は「昨年八月の調査では、回答した三百七十三法人中、百四十八法人が新制度に移行を希望している」と説明。五年間以内にあらためて公益性の審査を受けなければ、一般の財団・社団法人となる。
松原部長は「ガイドラインを策定し、基準を明らかにして、十月下旬にも説明会を行う」と述べた。
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6月30日(月) 第5日目

山中 操
【自動車税滞納者 差押さえ1億超】
山中議員は自動車税の滞納問題の対応について質問した。
堂本暁子知事は「昨年度から積極的に差し押さえを実施し、インターネットの公売などにより、百二件一億六百万円の処分を実施した」と答弁した。
ただ、県の自動車税の滞納総額は五十億八千八百万円に上り「県の今年度の当初予算も、もし税がちゃんと来れば、大幅に改善するはず」と漏らした。今後も効果的な徴収方法を模索するという。
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宍倉 登
【幕張新都心アクセス強化へ調査】
宍倉議員は幕張新都心の活性化やがん対策などを取り上げた。
吉田実企業庁長は、幕張新都心の交通アクセス強化について「今年度、千葉市と連携して新都心を含む周辺地区の交通体系の在り方の共同調査を実施。結果を踏まえ強化を検討する」との方針を示した。
がん対策について、堂本知事は「県がん対策推進計画に沿って進める。今年度は県内二カ所で在宅緩和ケアのモデル事業を実施する」と述べた。
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内田 悦嗣
【京葉線の強風対策をJRに要望】
内田議員はJR京葉線の強風対策や浦安地区第二期住宅地などを質問した。
依田茂総合企画部長は「県と市町村で組織する促進期成同盟でJRに要望してきた。昨夏までに強風対策が実施されたが、その後も運休や遅延が発生しており、期成同盟を通じてJRに働きかける」と述べた。
浦安二期について吉田企業庁長は「社会環境の変化などでさまざまな課題が生じており、よりよいまちづくりへ市と都市機構の三者で協議していく」とした。
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7月1日(火) 第5日目

秋山 光章
【「船形バイパス」 地元2市と協議】
秋山議員は県道「犬掛~館山線」に連結する約一キロの(仮称)船形バイパスについて、「館山道から館山湾への交通を直接誘導し、国道の渋滞緩和にも効果がある。早期実現を求める一万八千人の署名簿も県に提出されたがどう認識しているのか」と質問。
堂本暁子知事は「具体化に向けて市街地地区(住民)への対応や館山市道との一体整備などの諸課題について、(バイパスが通る)館山・南房総の二市と協議していきたい」と述べた。
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臼井 正一
【INSへの減免 私学助成とは別】
臼井議員は、千葉市内に来年四月開校予定の私立「幕張インターナショナルスクール(INS)」について「県企業庁がINSに対し、土地貸付料の減免を五年間行うことになった。既存の私学との不公平性を是正するため、私学助成の増額と合わせて行うべきでは」と質問。
依田茂総合企画部長は「減免措置は、幕張新都心の活性化や本県の国際化を推進するために必要。私学助成とは目的や性格が異なる」と答えた。
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瀧田 敏幸
【成田新高速新駅 粘り強く要望へ】
瀧田議員は成田新高速鉄道とJR成田線が交差する部分への新駅設置、手賀沼の水環境などを質問した。
新駅設置について依田茂総合企画部長は「県と市町村でJRに要望を続けてきた」とした上で、「整備費やランニングコスト、JRから新高速に利用者がシフトする可能性などから非常厳しい状況にある。県として粘り強く要望していく」と述べた。橋場克司県土整備部長は「下手賀沼の水質浄化へ、地元と流域対策実施を検討する」とした。
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平成20年6月県議会一般質問 =PDFデータ

 

(千葉日報6月25、26、27、28、7月1日、2日付けの記事を転載しました)