平成20年12月定例県議会ちば自民党 県議会リポートを掲載

12月定例県議会 質疑並びに一般質問

 

12月2日(火) 第1日目(代表質問)

鈴木 良紀
【県主体で整備検討 市川市の塩浜護岸】
鈴木議員は、市川市塩浜護岸の整備状況について、質問した。
植田浩副知事は「市川市から県が主体となって早期に本格整備をするよう要望があった」ことを明らかにした。その上で「県が事業主体となることを含めて、市と協議する」と述べた。
また、鈴木議員は総合医療センター構想白紙化の答申を受け、県がんセンター研究部門と県衛生研究所の合築計画を見直すよう要求した。堂本暁子知事は白紙化の答申が決まる前に、基本設計を終えていることを説明し、「今後作成する県立病院の整備計画と整合性が取れるように検討していく」と話した。鈴木議員はがんセンターのある地域には県の施設が集中していることから、一体的な整備を求めたが、堂本知事は「まずは合築が先」と述べた。

 

12月4日(木) 第3日目

大野 眞
【実態調査実施し救急体制再構築】
大野議員は救急体制の整備について、「救急患者の迅速な搬送は患者の救命率や後遺症の軽減に直結する。県の取り組みはどうか」と質問した。
堂本暁子知事は「二機目のドクターヘリ配備や、救急コーディネーター導入などに取り組んでいる。また、今年度実施している救急医療体制に関する実態調査の結果分析を踏まえ今後、地域ごとに課題の整理と対応策の検討を進め、全県的な救急体制を再構築するよう努めている」と述べた。
◆県議会リポート
平成20年12月県議会一般質問 =PDFデータ

秋山光章
【イノシシ捕獲へ 安房で狩猟試験】
秋山議員はイノシシなど有害鳥獣対策について質問した。
市原久夫環境生活部長は「イノシシによる農作物被害が深刻なため、市町村が行う有害鳥獣捕獲に補助金を交付しており、本年度予算は六割以上増額した」と答弁した。国も特別交付税の交付率を引き上げたことも説明。その上で「一層の(防除)推進が図られるよう、狩猟免許試験を新たに安房地域で開催するなど捕獲委員の要請確保に努める」と述べた。
◆県議会リポート
平成20年12月県議会一般質問 =PDFデータ

林幹人
【成田銚子観光でモデルコース設定】
林議員は観光立県ちば推進基本計画に基づき、成田周辺の観光がどう変わるのか質問した。
猿田寿男商工労働部長は「計画はこれまでの日帰り型から滞在型観光への転換を目指し広域的連携を図る。特に成田周辺では成田新高速鉄道など交通アクセス向上が見込まれることから成田の門前町や港町の銚子に宿泊して、地域の風情を楽しむモデルコースの設定、料金割引制度の拡充など外国人観光客の受け入れに取り組む」と述べた。
◆県議会リポート
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服部友則
【私学助成の拡大で「負担軽減へ努力」】
服部議員は私学助成の拡充を求めた。
堂本知事は「私学振興大会などで関係者からの切実な思いは、県として重く受け止めている。来年度の私学助成は今後議論されるが、私学の一層の発展、保護者の負担軽減のため一層努力したい」と助成拡大を示唆した。
ただ、「今回の議会でも財政が厳しいと申し上げている。交付税が来るか。一番の問題は税収だ」と、大幅な助成拡大については慎重な姿勢を示した。
◆県議会リポート
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12月5日(金) 第4日目

今井勝
【輪番制財源不足 原因は三位一体】
今井議員は市町村が実施主体となっている救急医療の輪番制に対する補助拡大を求めた。
堂本暁子知事は「三位一体改革で財源が市町村に移された。しかし、その財源が少ないということが問題」と話し、県や全国知事会を通じて要望を重ねていることを説明した。
その上で「それでも増えないことが問題で、何度でもやらないといけない。これからも市町村と一緒になって国に訴えていく」と述べた。
◆県議会リポート
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西田三十五
【反ドーピングへ 3月に初の研修】
西田議員は、国民体育大会「ゆめ半島千葉国体」の開催を二〇一〇年秋に控え、ドーピング問題への対応を質問。
佐藤健太郎教育長は「国内初の取り組みとして、文部科学省と日本アンチ・ドーピング機構の主催で、本県で医師や薬剤師などを対象とした研修会を三月に開催する」と答弁した。
国体では〇三年からドーピング検査を導入し、これまでに延べ六百八十人に対し検査を実施、すべてが陰性だったという。
◆県議会リポート
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谷田部勝男
【東総有料道路の無料化は10年後】
矢田部議員は東総有料道路について「いつまで料金徴収されるのか」と質問した。
橋場克司県土整備部長は「料金徴収期限は二〇一八年四月二十日までとなっており、期限の延長は考えていない」と答弁し、約十年後に無料化が実現する見通しに変更がないことを報告した。
同有料道路は、県道路公社が道路整備特別措置法に基づく国の許可を得て建設し、一九八八年に供用が開始されている。

 

12月8日(月) 第5日目

内田悦嗣
【深夜早朝ルート 海上を国と交渉】
内田議員は、羽田空港拡張に伴う深夜早朝便の飛行ルートや高齢者虐待問題などを質問した。
依田茂総合企画部長は「国はまだルートを示していないが、県として海上ルートにするよう粘り強く交渉する」と答弁。内田議員は「新たな騒音を引き込まないよう、厳然たる態度で臨んで」と要望した。
堂本暁子知事は「施設における高齢者虐待は、昨年度確認されていない。今後も入居者の安全確保に努める」との方針を示した。
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武田正光
【TXの東京延伸 動向見極め協議】
武田議員は「つくばエクスプレス(TX)」の東京駅延伸について、県の考えをただした。
依田総合企画部長は「東京~秋葉原間の整備は、二〇〇〇年に運輸政策審議会が『今後整備検討すべき路線』と答申した。国は、都市整備との連携による事業費の縮減方法などについて調査している。県は、この動向を見極めながら会社の収支や財政負担がどうなるかなど、国や関係都県と十分連携して協議を進めていく」と方針を示した。
◆県議会リポート
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伊藤勲
【新インフル備え 2000床確保】
伊藤議員は「本県は新型インフルエンザの侵入の可能性が一番高い成田空港がある。対応や受け入れ体制はどうか」と質問。
小川健康福祉部長は「県内九つの二次保健医療圏ごとに、感染症指定医療機関があり、合計四十九病床がある。また新インフル患者が増加した場合に備え県内各地の病院の協力を得て約二千床の入院病床を確保している。成田赤十字病院には、全国で三カ所しかない特定感染症病床が整備されている」と答えた。◆県議会リポート
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12月9日(火) 第6日目

阿部紘一
【市より立ち遅れ 災害対策で町村】
阿部議員は市町村における災害対策の進ちょく状況や、水道設備の復旧対策について質問。
橋場克司県土整備部長は、耐震改修促進計画(三十一市)や地震ハザードマップ(十八市)の策定状況を説明し、財政力が弱い町村では市よりも災害対策が遅れていることを明らかにした。
山本修平水道局長は、「復旧支援の受け入れ態勢などを検証し、来年度までに具体的な行動計画を策定する」と述べた。
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平成20年12月県議会一般質問 =PDFデータ

佐野彰
【千葉駅建て替え 利便向上へ要望】
佐野議員は二〇一〇年度のJR千葉駅の建て替えにあたり、県はアップダウンの少ない駅にすることなどをJRに働き掛けていくべきと主張。
依田茂総合企画部長は、「千葉市など五十三市町村で構成する県JR複線化等促進期成同盟を通じ、JR東日本に対し、建て替えを機に今まで以上に利用しやすい駅にすることを要望するとともに、列車の増発や接続改善などについても積極的に働き掛ける」と述べた。

臼井正人
【CO2削減に向け「レジエコ」推進】
臼井議員は環境問題などを取り上げた。
堂本知事は、「家庭部門でのCO2排出が増えている」とし、削減へ事業者や県民参加で取り組む「ちばレジ袋削減エコスタイル」(ちばレジエコ)の広がりに期待感を示した。
九月県議会で知事が「県民の意見を聞いて判断する」とした森林環境税について、松原延治総務部長は「県政に関する世論調査で県民から緑保全のための税負担に関する意見を聞いている」と述べた。
◆県議会リポート
平成20年12月県議会一般質問 =PDFデータ

 

(千葉日報12月3、5、6、9、10日付けの記事を転載しました)