令和元年6月定例県議会 代表・一般質問質疑内容を掲載 | ちば自民党

令和元年6月定例県議会 代表・一般質問質疑内容を掲載

6月11日(火) 第1日(代表質問)

  • 【青葉に統合図書館、意見募集】
    木下敬二議員は、県立3図書館を1館に集約して新たに設置し、県文書館の機能も統合する再編整備計画の進展を聞いた。

    県教委は有識者会議の提言も踏まえ、県立中央博物館もある県立青葉の森公園(千葉市中央区)に、3図書館と文書館を統合した複合施設を新築する方針を固めている。

    沢川和宏教育長は「基本計画の原案を公表し、パブリックコメントで県民から広く意見を聞いた上で、今年秋までに(設計の前提となる)基本計画を策定する」と答弁。

    11日に公表した原案では、公園内広場の1万8500平方メートルの敷地を使い、延べ床面積1万7千平方メートル(地上2階・地下1階)程度。蔵書は開架15万冊、保存が図書館分205万冊、文書館分は公文書換算で50万冊。意見提出は7月2日まで。

6月13日(木) 第3日(一般質問)

  • 【北総線値下げ環境なお注視】
    瀧田敏幸議員は、北総線の高運賃の値下げに向けた現状認識や今後の対応を確認した。

    石川徹総合企画部長は、運行する北総鉄道について「沿線人口増に伴って輸送人員が堅調に推移し、長期債務金利も低水準なことなどから経営成績は改善傾向」と指摘。

    ただ、有利子負債額や老朽施設の修繕費を挙げて「安定的な輸送維持に財務体質強化が必要」と説明。運賃問題は「今後の収支状況や金利動向を注視しながら、関係者が円滑に協議できる環境づくりに努める」とした。
  • 【害獣処理効率化へ県外視察】
    三沢智議員は、有害鳥獣の捕獲を市町村と進める中、処理効率化の必要性も指摘した。

    冨塚昌子環境生活部長は、円滑な処理策や最新課題の把握、新たな支援策を検討するため、昨年6月、市町村との検討会を設置したと報告。「今年7月には市町村の担当者とともに(県外の)先進的な処理施設の視察を行う予定」と説明した。

    県によると、視察への同行は県南部や中部の21市町村に声掛け。微生物を使って捕獲個体の容積を大幅に減らすという福島県内の施設を訪れる。
  • 【外環開通後も道路整備推進】
    田中幸太郎議員は、外環道県内区間(市川-松戸)開通から1年の効果と課題を聞いた。

    森田知事は「都心を経由せず首都圏各地に移動可能となり、所要時間も短縮された。都心の渋滞も改善し、効果は広く及んでいる」と受け止め。

    一方で、県北西部には依然、慢性的な渋滞箇所もあると説明。国道14号4車線化や国道357号の立体交差事業、北千葉道路の西側区間・湾岸部の新道路計画を挙げて「国や市と連携を図り、引き続き計画的に道路整備を進める」と強調した。

6月14日(金) 第4日(一般質問)

  • 【外国人入居者にルール周知】
    臼井正一議員は、県営住宅の外国人入居状況と、トラブル防止の取り組みを聞いた。

    保坂隆都市整備局長は2015年の750世帯(4・3%)から今年5月時点で846世帯(5・1%)に伸びたと説明。

    住民トラブル防止に向け、英・中2カ国語版のしおりを配布して生活ルールの理解を求めているほか、本年度から日・英・中3カ国語のできる臨時職員を雇い、外国人割合が多い千葉市美浜区を中心に相談やルールの翻訳、講習などの業務に当たらせる予定という。
  • 【児童虐待防止の啓発通年化】
    鈴木ひろ子議員は、児童虐待防止を呼び掛け、関心を高める広報啓発活動の強化を求めた。

    森田健作知事は「従来は防止推進月間の11月を中心に、ラジオCMやスポーツ行事で啓発し(通報・相談ダイヤル)『189』の周知などに取り組んできた」と説明。

    野田市の小4女児虐待死事件も踏まえ「より広く県民に周知するため、これらの啓発活動を年間を通して行い、新たに駅や電車での広告も実施して強化を図る」とした。

    市町村にも、年間を通じた広報を働き掛ける。
  • 【聖火走者は幅広い地域から】
    宮川太議員は、五輪聖火リレーの県内ランナー選考で、地域性を生かすべきと求めた。

    県が選考する66人のうち、33人を7月から公募。残る33人は市町村の意見を聞いて選ぶ推薦枠。

    ルートも決まり、森田知事は「本県の多様な魅力を効果的に発信できる機会。千葉らしさをアピールできるランナーを幅広い地域から選考する。市町村意向を踏まえながら進めていく」と強調。

    県によると、全54市町村からふさわしい人の提案を寄せてもらう方針で、近く文書で要請する。

6月17日(月) 第5日(一般質問)

  • 【浄化槽検査、文書要請に効果】
    山中操議員は、浄化槽の法定検査率上昇に向けて始めた文書要請の効果を確認した。

    冨塚昌子環境生活部長は「昨年8月から県北部と東部の浄化槽管理者に(定期検査の)受検を促す1万7811件のダイレクトメールを送付。指定検査機関からも文書を送付するなどし、今年3月末時点で、送付件数の約4割から受検申し込みがあり、大きな効果があったと考える」と答弁。

    本年度もこの促進策を継続。地域を変えて約1万8千件のダイレクトメールを発送予定という。
  • 【保育待機児370人減の1020人】
    伊豆倉雄太議員は、保育入所待機児童数の現状や子育てと仕事の両立後押し策を聞いた。

    森田健作知事は「県内の待機児童は今年4月1日現在で約1020人。前年4月1日時点と比べ、370人程度減っている」と報告。30市町と設立した対策協議会を通じ、より効果的な受け皿整備や人材確保策の検討を進め「待機児の早期解消を目指す」と強調した。

    企業での仕事と子育ての両立推進には、千葉労働局、経済団体とも連携し、支援制度の周知や情報発信に努めるとした。
  • 【相談窓口、対応13言語に拡充】
    小路正和議員は、新在留資格で増加が見込まれる外国人住民の受け入れ対策を聞いた。

    石川徹総合企画部長は、外国人向けの県の電話相談窓口で来月、対応言語を現在の4言語から13言語に拡充すると説明。ベトナム語やタイ語などを追加するという。新たに法律相談も始める予定で「地域住民と、双方が安心して暮らせるよう取り組む」とした。

    また、共生の理念や方向性を市町村と共有するため、「(仮称)県多文化共生推進プラン」を本年度に策定するという。
  • 【空港周辺内窓設置、完了48件】
    小野﨑正喜議員は、成田空港周辺地域で騒音を軽減する内窓の設置状況を確認した。

    内窓設置工事は昨年3月の四者協議会で実施が確認され、A滑走路の夜間飛行延長(今年10月末開始)に向けて昨年10月から申請を受け付け。今年5月末時点で対象874件に対して申請148件、完了は48件。

    石川部長は、空港会社などが効果体験住宅への無料バス運行などで制度周知に努めていると説明。「県も施工内容などへの理解が深まるよう働きかけていく」とした。

6月18日(火) 第6日(一般質問)

  • 【介護ロボ導入107施設112台】
    関政幸議員は、県の補助事業を活用した介護用ロボットの導入状況を確認した。

    2018年度から、補助額がロボット1台につき10万円から30万円に引き上げられた。新規導入は16年度の14施設85台、17年度の14施設92台から、18年度は107施設112台と増加している。

    横山健康福祉部長は、見守り機能のロボットが多かった当初に比べ、コミュニケーション機能や重労働補助スーツなどが増えていると説明。補助制度拡充を国にも働きかけるとした。
  • 【誤廃棄80冊分情報所在確認】
    中村実議員は、公文書誤廃棄で失った情報を他機関で探す調査の進展を確認した。

    県文書館で2017年、戦没者遺族台帳など保存が必要だった歴史公文書91冊の誤廃棄が発覚。

    今泉総務部長は、5月末時点でこのうち80冊分と同様と推測される情報が、国立公文書館などで確認できたと答弁。

    11冊分は関係機関を再訪問するなど調査を続けると説明。外部の専門職員を配置するなどの「再発防止策を徹底し、公文書が適正に保存されるよう取り組む」とした。